

北海道の西いぶり地域を構成する室蘭市、登別市、伊達市、洞爺湖町、豊浦町、壮瞥町は2026年9月8日、オンライン移住イベント「北海道西いぶり 6市町オンライン移住イベント Vol.10」を開催しました。
イベントでは、オンライン上のバーチャル空間「ovice」を使用。参加者はアバターを操作して会場内を自由に移動し、関心のある地域やテーマの会話へ参加しました。
住まい、子育て、冬の暮らし、地域おこし協力隊、自治体ごとの特色などについて、実際に地域で暮らす移住者と自治体担当者が紹介しました。
自治体の説明を一方向に配信する一般的なオンラインセミナーとは異なり、参加者自身が気になるテーマを選び、途中で別のグループへ移動できる点が特徴です。
イベント終了後も、西いぶり6市町では個別のオンライン移住相談を通年で受け付けています。
西いぶり6市町が合同で移住イベントを開催
「北海道西いぶり 6市町オンライン移住イベント」は、札幌市と函館市の中間に位置する西いぶり地域の自治体が、合同で地域の暮らしを紹介する移住イベントです。
今回で10回目となり、「まずはここから!北海道ぐらし。おいでよ、NISHIBURY!」をテーマに開催されました。
| イベント名 | 北海道西いぶり 6市町オンライン移住イベント Vol.10 |
|---|---|
| 開催日 | 2026年9月8日(火) |
| 開催時間 | 20時~21時15分 |
| 開催方法 | オンライン・バーチャル空間「ovice」 |
| 参加自治体 | 室蘭市、登別市、伊達市、洞爺湖町、豊浦町、壮瞥町 |
| 参加費 | 無料 |
| 定員 | なし |
| 事務局 | 西いぶり「生涯活躍のまち」構想推進協議会事務局 |
イベントの目的は、北海道移住に関心を持つ人に西いぶり地域と各自治体を知ってもらい、その後の個別相談や現地訪問につなげることです。
移住相談という言葉に抵抗を感じる人でも、まずは地域の暮らしや自治体担当者の雰囲気を知ることができる、移住検討の入口として設計されています。
バーチャル空間「ovice」を活用
イベント会場には、オンライン上のバーチャル空間システム「ovice」が使用されました。
参加者は会場内をアバターで移動し、自治体担当者や移住者が参加するグループへ近づくことで、会話を聞いたり質問したりできます。
オンライン会議のように、最初から最後まで同じ画面で一つの説明を聞く形式ではありません。
現実の移住フェアで会場内を歩き、関心のある自治体のブースを訪れるように、自分で話を選択できる仕組みです。
oviceを利用したイベントの特徴
- アバターでオンライン会場内を移動できる
- 関心のあるテーマの会話へ自由に参加できる
- 途中で別のグループへ移動できる
- マイクをオフにして話を聞くだけでも参加できる
- チャットから質問できる
- 自宅など好きな場所から参加できる
操作に不安がある人へ向けて、事前に会場へ入室して操作感を試せる環境や、希望者を対象とした練習会も案内されました。
デジタルツールの操作に慣れていない人も参加できるよう、技術面のハードルを下げる対応が取られています。
移住者と自治体担当者が暮らしの実態を紹介
イベントには、西いぶり地域で実際に暮らす移住者ゲスト2人が参加しました。
観光情報だけでは分かりにくい住まいの探し方、冬の生活、子育て環境、地域との関わり方などについて、移住者自身の経験を交えて紹介しました。
1回目のテーマトークでは、移住者や地域住民、自治体担当者を囲み、西いぶりでの暮らしについて話し合いました。
主なテーマ
- 北海道における冬の暮らし
- 住まいの探し方と決め方
- 地域の子育て・教育環境
- 地域おこし協力隊の活動
- 移住後の地域との関わり
- 生活に必要な交通や買い物環境
2回目の自治体クロストークでは、隣接する自治体同士が、それぞれの特徴、違い、共通点を紹介しました。
| 組み合わせ | 地域の主な特徴 |
|---|---|
| 洞爺湖町 × 登別市 | 温泉、観光、湖、火山、農業、漁業 |
| 豊浦町 × 室蘭市 | 海産物、農業、ものづくり、都市機能 |
| 壮瞥町 × 伊達市 | 農業、果樹、子育て、温暖な気候、自然 |
一つの自治体だけを見るのではなく、複数の地域を同時に比較できることが、6市町合同イベントの利点です。
西いぶりとはどのような地域か
西いぶりは、北海道南西部の胆振地域に位置する室蘭市、登別市、伊達市、洞爺湖町、豊浦町、壮瞥町で構成されるエリアです。
札幌市と函館市の中間にあり、地域によって差はありますが、札幌市まで車で約1時間30分から2時間、新千歳空港まで約1時間から1時間30分の位置にあります。
北海道内では比較的温暖で、雪の少ない地域として紹介されています。
ただし、雪がまったく降らないわけではありません。海沿い、平野部、山間部では積雪量や冬の生活環境が異なるため、具体的な移住先を検討するときには自治体担当者へ確認する必要があります。
地域には、噴火湾、太平洋、洞爺湖、有珠山、昭和新山などがあり、海、湖、山、火山、温泉を身近に感じられます。
登別温泉と洞爺湖温泉という全国的に知られる温泉地に加え、室蘭市の製造業、伊達市や壮瞥町の農業、豊浦町の漁業など、多様な産業が存在します。
室蘭市|都市機能と自然が共存するものづくりのまち
室蘭市は、港を中心に発展してきた北海道有数の工業都市です。
製造業を中心にさまざまな業種の雇用があり、市街地には生活に必要な機能がまとまっています。
市内には3つの総合病院があり、医療体制が充実していることも移住生活を考えるうえでの特徴です。
釣り、登山、ゴルフ、サーフィンなどを楽しめる自然環境もあり、都市機能とアウトドアの両方を求める人に適した地域といえます。
転勤などで市外から移り住む人が比較的多く、新しく住み始めた人を受け入れる地域性も紹介されています。
登別市|温泉観光と生活圏を併せ持つまち
登別市は、日本有数の温泉地である登別温泉で知られています。
地獄谷、日和山、大湯沼などの自然景観があり、国内外から多くの観光客が訪れます。
観光業だけでなく、漁業や酪農も行われ、室蘭市に隣接する生活圏として発展してきました。
市内ではスポーツや文化などの市民活動も盛んで、移住後に趣味や地域活動を通じて人とつながる選択肢があります。
伊達市|温暖な気候と農業、武家文化
伊達市は、西いぶり地域の中でも比較的温暖で、雪が少ないまちとして知られています。
北西には有珠山と昭和新山があり、南側は噴火湾に面しています。
温暖な気候を生かした農業が盛んで、「伊達野菜」と呼ばれる多様な農産物が生産されています。
歴史的には、仙台藩一門の伊達邦成と家臣団によって開拓された経緯があり、北海道内では珍しく武家文化の歴史が残っています。
一方、内陸部の大滝区は市街地と気候が異なり、冬にはクロスカントリースキーなどを楽しめます。
豊浦町|噴火湾の海産物と農業を楽しめるまち
豊浦町は、南側を噴火湾に面し、北側からは羊蹄山を望む自然豊かな地域です。
漁業と農業が盛んで、ホタテやイチゴ、豚肉などの地域資源があります。
「とようらいちご豚肉まつり」「豊浦漁港豊漁まつり」「TOYOURA世界ホタテ釣り選手権大会」など、地域の産業と食を生かした催しも行われています。
海辺の暮らし、農業、漁業、地域の食文化に関心を持つ人にとって、検討対象となるまちです。
壮瞥町|洞爺湖と火山、果樹に囲まれたまち
壮瞥町は、洞爺湖、有珠山、昭和新山などに囲まれた自然豊かな地域です。
春には桜や梅、夏から秋には果物や農産物を楽しめる農業のまちでもあります。
冬にはスキーやスノーボードのほか、スポーツ雪合戦の国際大会が開催されるなど、四季を通じた地域活動があります。
移住・子育て支援では、子どもの医療費無料化、子育て応援住宅、中学生のフィンランド派遣事業などが紹介されています。
洞爺湖町|湖・山・海を持つ観光と一次産業のまち
洞爺湖町は、2006年3月に旧虻田町と旧洞爺村が合併して誕生しました。
支笏洞爺国立公園内に位置し、洞爺湖、有珠山、噴火湾に囲まれています。
洞爺湖周辺の観光に加え、虻田地区では漁業、洞爺地区では農業が行われています。
交通の利便性と自然景観を併せ持ち、観光関連の仕事や農業、漁業、自然の近くでの暮らしを検討する人にとって関心の高い地域です。
6市町合同だから地域を比較できる
北海道には179の市町村があり、移住を検討する人が一つずつ特徴や支援制度を調べるには時間がかかります。
また、「北海道へ移住したい」と考えていても、都市部、観光地、農村、漁村のどこが自分に合うのか、最初から明確に決まっているとは限りません。
今回のイベントでは、西いぶりという一つの生活圏にある6市町の情報を同時に確認できました。
| 検討したい暮らし | 関連する地域の特徴 |
|---|---|
| 都市機能と雇用を重視 | 室蘭市を中心とした都市・産業環境 |
| 温泉や観光に関わりたい | 登別市、洞爺湖町 |
| 農業や温暖な気候を重視 | 伊達市、壮瞥町、洞爺湖町、豊浦町 |
| 漁業や海辺の暮らしに関心 | 豊浦町、洞爺湖町、登別市、室蘭市 |
| 子育て支援を比較したい | 6市町それぞれの制度を比較 |
| 地域おこし協力隊として活動したい | 募集状況を各自治体へ確認 |
行政区域を越えて地域全体で情報を提供することで、移住希望者は自分の仕事、家族構成、生活スタイルに合うまちを比較しやすくなります。
メタバースは移住相談の心理的なハードルを下げるか
移住相談では、まだ移住時期や候補地が決まっていない段階で、自治体担当者へ個別に連絡することを負担に感じる人もいます。
バーチャル空間を利用した合同イベントであれば、最初はマイクをオフにして話を聞き、関心が高まった段階でチャットや会話に参加できます。
自治体担当者の話し方や地域の雰囲気を知ることで、その後の個別相談にも進みやすくなります。
主催者によると、今回のイベントでは住まい、子育て、冬の暮らし、地域おこし協力隊などについて多くの質問が寄せられました。
参加者からは、地域の温かい雰囲気や生活の様子が伝わったとの感想もあったとしています。
ただし、バーチャルイベントだけで移住を決定することは現実的ではありません。
気候、交通、買い物、医療、住宅、仕事などは、地域や地区によって異なります。オンラインで情報を得た後、個別相談や現地訪問へ進むことが重要です。
移住促進におけるメタバース活用の意義
地方自治体によるメタバース活用では、大規模な3D都市を構築する事例だけでなく、今回のように既存のバーチャル空間を使って相談や交流を行う取り組みもあります。
移住促進の目的は、仮想空間そのものを体験してもらうことではありません。
地域を知らない人と自治体担当者、移住者、地域住民をつなぎ、次の相談や現地訪問へ進むきっかけを作ることが目的です。
移住イベントで期待される効果
- 居住地に関係なく参加できる
- 複数の自治体を一度に比較できる
- 話を聞くだけでも参加できる
- 自治体担当者の人柄や雰囲気が分かる
- 移住者の実体験を直接聞ける
- 個別相談前の情報収集に利用できる
- 参加後のオンライン相談へつなげられる
今後の評価では、イベントの参加人数だけでなく、個別相談へ進んだ人数、現地を訪問した人数、最終的に移住や二地域居住につながった人数などを確認する必要があります。
個別のオンライン移住相談は通年受付
2026年9月8日の6市町合同イベントは終了しましたが、西いぶり地域では個別のオンライン移住相談を通年で受け付けています。
移住を決定していない段階でも、地域の生活費、住宅、仕事、子育て、冬の気候などについて相談できます。
オンラインイベントで気になった自治体がある場合は、次の段階として個別相談を利用できます。
まとめ
北海道西いぶり地域の室蘭市、登別市、伊達市、洞爺湖町、豊浦町、壮瞥町は2026年9月8日、「北海道西いぶり 6市町オンライン移住イベント Vol.10」を開催しました。
オンライン会場にはバーチャル空間「ovice」を使用し、参加者が自由に移動しながら、移住者や自治体担当者の話を聞く形式で実施されました。
テーマは、冬の暮らし、住まい、子育て、地域おこし協力隊、自治体ごとの特徴などです。
6市町が合同で開催することにより、都市、温泉観光地、農村、漁業地域など、西いぶりにある多様な暮らしを一度に比較できました。
メタバースやバーチャル空間は、移住を直接決定する場所ではありません。
まだ候補地や移住時期が決まっていない人が地域を知り、自治体担当者との接点を作り、個別相談や現地訪問へ進むための入口として活用されています。
イベント終了後も個別のオンライン移住相談は通年で受け付けられており、西いぶりでの暮らしに関心がある人は、各自治体の担当者へ相談できます。
English Summary
Six municipalities in western Iburi, Hokkaido, held their tenth joint online migration event on September 8, 2026.
The participating municipalities were Muroran City, Noboribetsu City, Date City, Toyako Town, Toyoura Town and Sobetsu Town.
The event used the virtual communication platform ovice. Participants could move through the online venue using avatars and freely join conversations about housing, child-rearing, winter life, local revitalization programs and the characteristics of each municipality.
Two residents who had moved to the region also participated and shared their experiences of living in western Iburi.
The virtual format allowed people to listen without immediately entering a formal one-to-one consultation. It also enabled participants to compare six neighboring municipalities during a single event.
Although the joint event has ended, individual online migration consultations are available throughout the year.
よくある質問
西いぶりの6市町はどこですか?
室蘭市、登別市、伊達市、洞爺湖町、豊浦町、壮瞥町です。
西いぶりは北海道のどこにありますか?
北海道南西部の胆振地域にあり、札幌市と函館市の中間に位置します。噴火湾、太平洋、洞爺湖、有珠山、昭和新山などに囲まれた地域です。
北海道の中では雪が少ない地域ですか?
西いぶりは北海道内では比較的温暖で、雪が少ない地域とされています。ただし、沿岸部と内陸部では積雪量が異なり、雪が降らないわけではありません。
イベント終了後も移住相談はできますか?
個別のオンライン移住相談は通年で受け付けています。移住時期や候補地が決まっていない段階でも相談できます。
oviceとは何ですか?
アバターを使ってオンライン空間内を移動し、近くにいる人と会話できるバーチャル空間システムです。今回のイベントでは、参加者が関心のあるテーマを自由に選ぶために使用されました。

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